【6月27日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が、昨年初めから計12通の書簡をやり取りしていたことが分かった。韓国統一相が26日、明らかにした。

 この核問題をめぐる「ブロマンス」の中で、金委員長はより粘り強くトランプ氏にアピールし、計8通の書簡をしたためた。ブロマンスはブラザー(兄弟)とロマンスをかけた造語で、男性同士のプラトニックな親密さを意味する。

 朝鮮半島に関する政策を担当する韓国の金錬鉄(キム・ヨンチョル、Kim Yeon-chul)統一相は記者会見で、「2018年以来、金委員長はトランプ大統領宛てに8通の書簡をしたためた。トランプ大統領は金委員長宛てに4通の書簡を書いた」「定期的な書簡のやり取りをみるに、両首脳は米朝対話再開の重要性を認識していると思う」と述べた。

 トランプ大統領は今週末、韓国を訪問し、2月にベトナムの首都ハノイで行われた第2回米朝首脳会談が物別れに終わってから行き詰まっている核協議の再開を目指す。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は金統一相の発言に先立ち、トランプ氏と金委員長の直近の書簡のやり取りに言及し、米朝は3回目の首脳会談に向けて「舞台裏での協議」を行っていると述べていた。

 北朝鮮国営メディアは23日、金委員長がトランプ氏から「素晴らしい内容」の親書を受け取ったと報じていた。トランプ氏はその数日前、金委員長から「素晴らしい書簡」が届いたと述べていた。(c)AFP