食糧配給を待つ人々。紛争により居住地から避難を余儀なくされ、食糧の収穫も逃しているため深刻な栄養失調が問題となっている。これから食糧がもらえるが彼らに笑顔はない。
彼に先進国では食品ロスという問題があると伝えたらどう感じるだろうか。怒り、悲しみあるいは呆れられるだろうか。食べたいときに食べたいものを食べられる人々と、限られたときに限られたものしか食べられない状況が世界で同時に起きていることを多くの人が知り、考えなくてはいけないと感じる写真であった。彼らが笑顔で食事を出来るような世界を私たちで作っていかなくてはならないのではないか。(ペンネーム:黒猫)

[東京都市大学]

[講評]加来賢一(AFPWAAディレクター)
今回の課題 GOAL2「飢餓をゼロに」で集まった応募作品では、開発途上国(主にアフリカ)での飢餓及び貧困の状況をリアルに描写した写真が数多く採用されています。
その一方で、先進国及び日本では「食品ロス問題」が大きくクローズアップされていました。今回のレポートで作者は先進国と発展途上国における情況の落差、その要因について考えてゆくことが大切だと記しています。正論をストレートに語る作者の素直な感性に好感が持てます。
一枚の報道写真を契機として、学生のみなさんが「自分が今生きている世界の全体像について考える」ひとつの契機になったのであれば、今回のWORKSHOPの目的は充分に果たされたと考えています。