【6月27日 AFP】南太平洋のパプアニューギニア・ビスマルク諸島(Bismarck Archipelago)にある火山、ウラウン (Ulawun)山(2334メートル)が26日に噴火し、上空高く溶岩を噴き上げた。現地当局によると27日現在、この噴火の影響で約5000人が避難している。

 西ニューブリテン(West New Britain)州の防災当局によると、噴火が起きたのは午前7時(日本時間午前6時)ごろ。複数の目撃者によると、島の北部で溶岩が幹線道路を分断したという。

 ウラウン山は、大噴火を起こす恐れが非常に高く「世界で最も危険」だとして国際火山学地球内部化学協会(IAVCEI)がかつて集中観測の対象に指定していた「特定16火山(Decade Volcanoes)」の一つ。今月初めの現地調査では、火山活動は「静か」で「状況が変化する兆候はない」と専門家が判断していた。

 州都キンベ(Kimbe)近郊のホスキンス空港(Hoskins Airport)へのニューギニア航空(Air Niugini)の乗り入れは全便キャンセルとなり、オーストラリア・ダーウィン(Darwin)の航空路火山灰情報センター(VAAC)は、各航空会社に向けて差し迫った噴火の危険を示す警報を発令した。(c)AFP