【6月27日 AFP】フランスの名門大学、パリ政治学院(Sciences Po)は25日、低所得家庭の出願者を増やすため、名高い同校の入学試験を廃止することを明らかにした。

 2021年9月から、入学希望者はこれまでの学業や試験の成績、志望動機に基づいた一次選考を経て、遠隔面接を受けることになる。同校では現在でも、外国人や教育優先地域の出身者は入試が免除されており、免除対象者は出願者全体の約半数に上る。

 パリ政治学院は、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領や有名な女性の権利活動家シモーヌ・べイユ(Simone Veil)氏を輩出した名門校。フレデリック・ミオン(Frederic Mion)学長はAFPに「より多様な人々を引き付けるために、より明確で公平かつ効率的な仕組みをつくりたい」と語った。

 英国のオックスフォード大学(University of Oxford)やケンブリッジ大学(University of Cambridge)といった名門校は近年、エリート主義の批判を受けて、より多様な社会的・民族的背景を持つ学生の受け入れに力を入れている。(c)AFP