【6月27日 CNS】中国公安省は21日に記者会見を開き、中国など6か国が行っている人身売買に対する共同取り締まりについて情報公開した。期間中、計760件の人身売買や結婚詐欺が摘発され、262人の外国人を含む1332人の容疑者を逮捕した。また、誘拐された外国人女性1130人と子供17人が救助された。

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 近年、中国国内の犯罪者が外国人犯罪者と共謀し、仕事仲介、観光、結婚などの手口で近隣国の女性を誘拐して、中国国内で売却している。このことは、誘拐された女性たちの合法権利を著しく侵害するだけではなく、違法入国、違法結婚、結婚詐欺などの犯罪行為も引き起こしたと公安省スポークスマンの郭林氏が説明した。

 中国公安省が2018年7月から12月までの間、ミャンマー、カンボジア、ラオス、ベトナム、タイの5か国の警察当局と連携し、国境を超える人身売買に対する共同取り締まりを行った。有効性を確実にするため、公安部が行動プランを作成し、5か国の警察当局に知らせ、各国の地方警察機関まで情報を共有し、ネットワークをつくった。目的は、人身売買や結婚詐欺の犯罪情報を迅速に交換し、地域間の協力や共同取り締まりを強化することにより、国境を超えた犯罪者グループを取り締まり、被害者を救助することだ。

 公安部刑事偵察局の担当者は、次のステップとして、公安機関が犯罪を取り締まる長期的なメカニズムを確立し、誘拐された外国人女性や子供が取引された地域に特に重点を置き、取り締まりを強化していくと述べた。同時に、誘拐を防止する宣伝も強化し、買い手側の処罰も厳しくし、犯罪の発生率を低下させる。また、公安機関は、未婚男性に対し、結婚は人生における大事な出来事であり、外国人女性と結婚したい場合、警戒意識を高め、犯罪者にだまされないよう注意を呼び掛けた。

 近年、公安省が人身売買の取り締まりを非常に重視し、全国的な人身売買防止行動計画を実施した。人身売買事件を調査する責任体制を確立することや買い手市場の取り締まり強化により、多くの人身売買事件が摘発され、誘拐された多くの女性や子供を救助できた。外国人女性の人身売買という犯罪は、国の刑法に違反するだけでなく、国家の外交、国境の安定、また、社会風習倫理など、さまざまな側面も含んでいる。公安機関は厳しく取り締まりを強化しつつ、犯罪の土壌や空間を与えないように努める。(c)CNS/JCM/AFPBB News