【6月26日 Xinhua News】中国天津市(Tianjin)開発区にある独フォルクスワーゲン(VW)グループ傘下の大衆汽車自動変速器(天津)はこのほど、VWグループが開発した電気自動車(EV)用のパワートレインAPP290とハイブリッド車用トランスミッションDQ400eというコア部品の現地生産を開始した。これはVWグループが中国で電動化戦略をさらに強化していることを表している。

 中国汽車工業協会のデータによると、今年1月から5月の、中国の自動車生産台数は1023万7000台、販売台数は1026万6000台で、いずれも前年同期から13%減少した。一方、新エネルギー自動車の生産台数は同46%増の48万台、販売台数は同41.5%増の46万4000台で、電動化は各大手自動車メーカーが注力するポイントになっている。

 大衆汽車集団(中国)のエンゲル執行副総裁は「中国は世界最大の電気自動車市場で、VWグループの世界電動モビリティー戦略において重要な役割を果たしている」とし、同グループが2028年までに世界で2200万台のEVを納車する予定で、このうち半分以上が中国の電動プラットフォームで製造されることを明らかにした。

 同執行副総裁は「2020年には中国で40万台の新エネルギー自動車を納車し、2025年までには納車台数を150万台に拡大させる計画だ。天津の変速器工場はこの面で鍵となる役割を果たすことになる」と述べた。

 大衆汽車自動変速器は2012年7月16日に天津市開発区に設立された。初期投資額は50億元(1元=約16円)で、これまでの累計投資総額は約187億元に達している。(c)Xinhua News/AFPBB News