【6月25日 CNS】「世界の屋根」と称されるチベット高原の青海省(Qinghai)西寧(Xining)に16日、「パンダ館」がオープンした。4頭のパンダが成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(Chengdu Research Base of Giant Panda Breeding)から移され、3年間の新たな生活が始まる。

 4頭のパンダのうち1頭はオスで6歳の和興(He Xing)。残りのメス3頭は3歳の圓満(Yuan Man)、奇果(Qi Guo)と8歳の双欣(Shuang Xin)。チベット高原に来てから、それぞれの名前を「青青(Qing Qing)」、「寧寧(Ning Ning)」、「美美(Mei Mei)」と「和和(He He)」に変わった。

「パンダは標高1200〜3000メートルの間に生息します。西寧の標高は大体2200メートルぐらいなので、パンダの生活には適しています。ただ気候は少し乾燥しているので、保湿機を導入して必要な湿度を確保しています」と青海西寧文化旅游発展投資会社の周海春(Zhou Haichun)会長は説明する。

 チベット高原の野生動物園内に建てられた西寧パンダ館の総面積は9000平方メートル、建物の面積は4617平方メートルで、中国国内で最大のパンダの施設になる。パンダは皆それぞれ、独自の室内外活動スペースと休憩場所を確保されている。

「パンダが食べる竹は、定期便で空輸されます。竹の鮮度を保つため、館内には竹にスプレーをかける部屋と冷蔵庫が完備されています」と話すのは、西寧パンダ館の白涛代表だ。「リンゴや中国式まんじゅうといったパンダの栄養補助食品もすべて信頼できる専門業者から購入しており、食材も定期的に検査を受けます」

 成都のパンダ繁殖研究基地から来ている飼育専門家の宋超氏は「スタッフは毎月、パンダの健康診断を行う予定です。生活環境や飲食物は厳格に消毒し、病気にならないよう細心の注意を払います」と説明する。「西寧パンダ館には専属の医療室があり、万が一、突然重い病気にかかった場合でも、応急プランがあり、専門家が駆けつけます」

 西寧パンダ館には、科学普及教育展示エリアも設けられている。今後、青少年の学習旅行に応対し、環境保護ボランティアを育成するなどのプログラムを充実させる予定だ。(c)CNS/JCM/AFPBB News