【6月25日 AFP】米大リーグ(MLB)、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)の本拠地ドジャースタジアム(Dodger Stadium)で行われた23日の試合で、またしてもファウルボールがファンに直撃する事故が発生したことを受け、同球団は防護ネットの拡張を検討している。現地紙オレンジカウンティー・レジスター(Orange County Register)が24日に報じた。

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 ドジャースのスタン・カステン(Stan Kasten)球団社長は同紙に対し、防護ネットについてMLB規則で両ダッグアウトの端まで張ることが定められた昨年から、拡張する「選択肢を模索」していたことを明らかにした。

 カステン球団社長は、「今後ネットの範囲を広げていくことは間違いない。最終形態についてはまだ決めていない」「いくつか選択肢があり、製品についてもそれぞれ独自に検討していくことになるはずだ」と述べた。ネット拡張については今シーズン中の「可能性」を示唆したが、具体的な時期については言及しなかった。

 前週にはシカゴ・ホワイトソックス(The Chicago White Sox)とワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)が、ネットの範囲を両翼のポールまで拡大する方針を表明している。

 防護ネットと、その範囲をファウルポールまで広げることをMLBが義務づけるべきかどうかについては、5月にヒューストン・アストロズ(Houston Astros)の本拠地でファンの子どもがファウルボールに当たって病院に搬送されるアクシデントが発生して以来、再び議論になっている。

 23日の事故では、防護ネットの少し外側の席に座っていた女性が、コディ・ベリンジャー(Cody Bellinger)のファウルボールに当たった。この観客は氷のうで額を冷やした後、大事を取って検査のために病院に運ばれた。

 この女性がスタジアムを出る前に様子を確認しに行ったベリンジャーは、ネットを拡張することについて「賢明な判断だと思う」とコメントしたが、一部ではファンが試合を楽しむことを阻害する可能性があるとの声も上がっている。(c)AFP