【6月26日 Xinhua News】中国黒竜江省(Heilongjiang)ハルビン市(Harbin)平房区(Pingfang)にある中国北方越境EC(電子商取引)物流センターは対ロシアの航空・陸上輸送の2キロ以下の国際小包を取り扱っている。中国郵政集団公司黒竜江省配達事業部国際業務分公司の戴勇(Dai Yong)総経理は、現時点で物流センターが取り扱った対ロシア国際郵便物は5600万個を超え、うち中国からロシアへ発送するEC小包は中国全体の30%を占めていると明らかにした。

 ハルビン市で越境EC事業を手掛ける企業は輸出が主体で、輸出による越境EC取引額は全体の90%超を占めている。

 同市商務局の孫永斌(Sun Yongbin)局長によると、ハルビン市はハルビン総合保税区、中国北方越境EC物流センターなど越境EC産業パーク4カ所を完成、越境EC企業120社が入居しており、プラットフォーム取引、物流配送、起業支援、ビッグデータなど越境EC企業集積地を形成している。

 第6回中ロ博覧会の開催期間に行われた「シルクロードEC」政府・企業対話会で、代表らは越境EC協力の推進をめぐり討議した。

 越境EC取引プラットフォーム・敦煌網の徐慧莉(Xu Huili)副総裁は、北米や欧州など伝統的な市場のほか、敦煌網は「一帯一路」沿線諸国・地域の開拓を推進、プラットフォーム資源を集め、新興市場を開拓すると述べた。

 ロシア・アムール大学の研究補助員は「一帯一路」構想を受け、ロシアと中国の協力は深まりつつあり、越境ECの規模拡大は重大な意義があるとの認識を示した。

 俄品多科技有限公司はロシア製品を販売するスーパーとECプラットフォームおよびスマート倉庫物流集散センターを多く抱えている。同社の総経理は、ロシア企業に物流、倉庫貯蔵、販売、コンサルティングなどのサービスを提供、今後、ロシア各地域と貿易協力を展開、ロシア製品のネット販売事業を支えると語った。

 中国は近年、航空、鉄道、自動車道路などインフラ分野で「一帯一路」沿線諸国・地域と密接な協力を展開、越境EC市場は急成長している。

 多くのEC企業の責任者は、越境EC産業は好機を迎えていると述べ、「一帯一路」現代物流新ルートの開通が各国の消費者に恩恵をもたらし、関連産業の発展をけん引できるとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News