【6月25日 AFP】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)は24日、決勝トーナメント1回戦の試合が行われ、米国はミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)のPK2本でスペインに2-1で勝利し、8強入りを決めた。

 粘るスペインに競り勝った前回王者の米国は、28日にパリで行われる準々決勝で開催国フランスと対戦する。この試合は大会の今後の行方を大きく左右するものになるかもしれない。

 7分と75分にPKを決めてチームの勝利に貢献したラピノーは、フランス戦へ向けて「激しくクレイジーな試合になることを期待している。ファンは熱狂的だし、この一戦には多くのメディアが集まる。まさに大舞台」とコメントした。「女子サッカー界にとって素晴らしい試合になると思う。決勝トーナメントでの強豪同士の対決。それこそファンが求めているもの」

 しかし、米国はこの日の試合でスペインに追い詰められており、フランス戦ではパフォーマンスを改善させる必要があるだろう。

 また、2点目のPKが与えられた場面では、ビルヒニア・トレシージャ(Virginia Torrecilla)のローズ・ラベル(Rose Lavelle)への接触はわずかだったように見え、米国を応援していない一部の観客は怒りをあらわにし、ラピノーはPKを蹴る際にブーイングを浴びた。

 トレシージャは試合後、ひどく取り乱しながら「彼女には触れなかった。それでも笛が吹かれたのは、相手が米国だったから」と語った。「あれがPKになったのは、相手が世界で一番強い米国だったからだと確信している。もしあのプレーがペナルティーエリアではない場所で起きていたら、笛は吹かれなかっただろう」

 しかし一方のラベルは、PKを獲得できたのは自分が倒されたからだと主張し、「すねにキックが入った! ファウルはファウルだし、彼女(主審)がPKの判定を下してくれて良かった」とコメントしている。(c)AFP/Terry DALEY