【6月24日 AFP】男子テニス、元世界ランキング1位のボリス・ベッカー(Boris Becker)氏が現役時代に獲得したトロフィーなどが、24日に英競売会社のワイルズ・ハーディー(Wyles Hardy & Co.)で出品されることが分かった。破産宣告を受けたベッカー氏の借金の一部返済が目的だという。

 売りに出されるのはウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)の優勝トロフィーをはじめ、メダルや優勝カップ、時計、写真など計82点で、ワイルズ・ハーディーのウェブサイトによれば、7月11日に出品は終了する。

 現在51歳のベッカー氏は、2017年に破産宣告を受けた。その後、2018年には外交特権による免責を訴え、トロフィーや記念品などの出品を直前で止めた。当時、ベッカー氏は中央アフリカの大統領によって欧州連合(EU)のスポーツ大使に任命されたと主張していた。

 しかし、中央アフリカの外務省は、ベッカー氏の旅券(パスポート)は「2014年に盗まれた新品のパスポート」で「偽物」だと発表。結局ベッカー氏は昨年12月、破産事案を担当していた英ロンドンの裁判所で免除権を放棄し、トロフィーなどがオークションで再び出品されることになった。(c)AFP