【6月23日 AFP】今年の全仏オープンテニス(French Open 2019)女子シングルスで、「プロの基準でプレーしていない」として賞金4万6000ユーロ(約563万円)全額を没収されたアンナ・タチシュビリ(Anna Tatishvili、米国)が、自身は「差別」の被害に遭ったと主張し、処分に異議を申し立てた。

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 現在29歳のタチシュビリは、先月に行われた全仏オープンで度重なる故障から復帰。プロテクトランキングで大会に出場したが、1回戦で世界ランキング33位のマリア・サッカリ(Maria Sakkari、ギリシャ)に0-6、1-6で敗戦。試合時間はわずか55分だった。

 主催者はその後、タチシュビリは「プロの基準」でプレーしなかったとして、賞金を没収。しかしタチシュビリは、同じくプロテクトランキングで予選に出場した男子選手が、43分で敗れたにもかかわらず処分を受けなかったとし、自身は不公平な扱いを受けたと考えている。

「本日、全仏オープン1回戦の試合後にグランドスラム委員会(Grand Slam Board)から科された不公平で差別的な処分について異議申し立てをした」「私にとっては複数回に及ぶ足首の手術と激しいリハビリ生活を経て迎えた約3年ぶりの試合だった。素晴らしい選手を相手に見せた自分のパフォーマンスを誇りに思っている」

「私はプロとしての最高の基準を守っており、この前代未聞の処分を覆し、自分の名誉を回復するためにやれることをすべてやるつもりだ」

 タチシュビリは具体的な男子選手の名前は挙げなかったが、イスラエルのアミル・ワイントラウブ(Amir Weintraub)が3-6、1-6でルカシュ・ロソル(Lukas Rosol、チェコ)に敗れた予選1回戦の試合時間は43分だった。ワイントラウブにとっては、これが2017年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)予選1回戦以来の試合だった。(c)AFP