【6月22日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は移民税関捜査局(ICE)に対し、国外退去命令が出されている不法移民、約2000世帯について、早ければ23日に一斉検挙を行うよう指示した。米メディアが21日に報じた。

 トランプ大統領は17日にツイッター(Twitter)で、ICEの職員たちが「数百万人の不法移民」の国外退去に着手すると投稿。ただし、詳細は明らかにしていなかった。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)や同NBCテレビ、CNNテレビが匿名の情報筋を引用した報道によると、トランプ氏のこのツイートは、これまでに進められてきた不法移民の退去作戦を促したものとみられている。

 移民家族の一斉検挙は、テキサス州ヒューストン(Houston)やシカゴ、ニューヨークやマイアミなどを含む最高10都市で、夜明け前の強制捜査とともに開始されると思われる。

 CNNによると、ケビン・マカリーナン(Kevin McAleenan)国土安全保障長官代行は、この作戦に全面的に賛成しているわけではない。ワシントン・ポストによると、同氏はICEに対し、弁護士を雇っていたものの法的手続きを放棄して姿を消してしまった不法移民、約150世帯を中心に対処するよう働き掛けてきた。

 米国は現在、母国でのギャング組織による暴力と貧困から逃れて来た中米諸国の移民が大量に流入する問題に直面している。トランプ氏は、こうした移民流入を「侵略」と呼び、不法移民との闘いを主要政策に掲げている。(c)AFP