【6月22日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は21日、米国がイラン攻撃を行う「準備は万端整っていた」ものの、イランによる米無人偵察機の撃墜に対する報復には「釣り合わない」として、直前に中止したことを明らかにした。

 トランプ氏によると、戦略上の要衝であるホルムズ海峡(Strait of Hormuz)付近で起きた無人機撃墜への対応に迫られる中、米国は20日夜に3か所への攻撃を行う準備を整えたが、開始の「10分」前に大統領自らが攻撃を中止したという。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)への投稿で、「何人の死者が出るか尋ねた。150人、というのが将官の答えだった」と記し、被害が「無人機の撃墜に釣り合わない」と判断したと説明した。

 ホワイトハウス(White House)で21日朝に収録された米NBCテレビの番組「ミート・ザ・プレス(Meet the Press)」のインタビューの抜粋で、トランプ氏は、イラン攻撃の最終承認はしておらず、当時、航空機は出動していなかったと語った。

 イランは21日、無人機の撃墜後も国境を防衛すると宣言。同国の精鋭部隊である革命防衛隊(Revolutionary Guards)」の空軍司令官は、米無人機は撃墜前に2回警告を受けていたと主張した。

 イランはさらに、トランプ氏がオマーンを介し、イランに交渉の意志がなければ攻撃を実施すると警告したとの報道を否定した。(c)AFP/W.G. Dunlop with Marc Jourdier in Tehran