【6月21日 AFP】イランが米国の無人偵察機を撃墜した問題について、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は20日、イランは「大きな過ち」を犯したと述べた。無人機撃墜により、世界で最も交通量の多い石油輸送路で米・イラン両国が全面衝突する恐れが一層高まっている。

 戦略上の要衝であるホルムズ海峡(Strait of Hormuz)付近で起きた無人機撃墜を受け、トランプ氏はホワイトハウス(White House)で記者団に対し「イランは非常に大きな過ちを犯した」と表明。「この国(米国)はこれを容認しない。それは言える」と語った。

 トランプ氏に近い共和党の重鎮リンゼー・グラム(Lindsey Graham)上院議員は、無人機撃墜により両国が開戦に「一歩近づいた」との見解を表明しているが、トランプ氏は一方で、撃墜は意図的ではなかったかもしれないと述べ、この問題を重要視しないかのような姿勢も示した。

 イランの革命防衛隊(IRGC)は、同国南部ホルモズガン(Hormozgan)州の沖合で「イラン領空を侵犯」していた無人偵察機グローバルホーク(Global Hawk)を撃墜したと発表。

 一方の米国防総省は、攻撃は国際空域内で「正当な理由なく」行われたと非難し、無人機はイラン領空から約34キロ離れた地点で地対空ミサイルにより撃墜されたと主張した。これに対しイランは、国連(UN)で米国が「うそをついている」ことを証明すると表明した。(c)AFP/Sebastian SMITH with Marc JOURDIER in Tehran