【6月24日 CNS】「天下第一の剣」と称される越王の「句践剣」が中国・浙江省博物館で展示され、見学者の注目を集めている。

 越王の「句践剣」は長さ55.7センチ、幅4.6センチ、刀身には菱形の紋様が刻まれ、鍔(つば)の両面には青色の瑠璃(るり)とトルコ石がはめ込まれている。刀身には鳥篆(ちょうてん、春秋時代の書体)で書かれた銘文「越王鳩浅自作用剣」が刻まれている。これは国の一級文化財で、青銅武器中の珍品だ。

 越王の「句践剣」は越国の歴史を研究し、越国の古代青銅鋳造技術と文字を理解する上で重要な価値があるとされる。浙江省はかつて越国があった場所。独特な越の文化や、「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」などの歴史的典拠となる故事が古来から伝えられてきた。

 今回の「越王の時代――呉越楚の文化財精華展」には見どころがたくさんある。展示会では、全国27の文化財保護・博物館などの機構から秘蔵の文化財300点以上が集められた。越文化を主体とし、春秋戦国時代に揚子江の中流から下流の地域で最も影響力のあった諸侯――呉、越、楚の間で繰り広げられた相互征伐と文化融合の歴史を展示している。展示物の中には、一級文化財が80点、青銅器、漆器、玉器などの珍品が含まれている。(c)CNS/JCM/AFPBB News