ゲームもない、スマートフォンもない、おもちゃもない、そんな環境の中で普段、もし自分がこのような環境の中で暮らしていてたら現在の暮らしとどれほどまでに違うのか、想像もできません。私は今まで貧困に対して、ネガティブな想像しかできませんでした。そんな環境で暮らしている人々にも、同じように希望のない暮らしをしているのだと勝手に想像していました。増してや、彼について全て知っているかのような素振りで今まで彼らに対しての評価を勝手に下していたのです。そんな中、私はこの二人の男の子たちがベンチを卓球台に代用し、ラケットには木の板を使いながら卓球をしている写真に出会いました。ナイジェリアでは、もうすぐ行われる予定の大統領選挙を目前にしていた最中、彼らは自分たちなりの生き方を主張しているように感じた。たとえ、ゲームもない、スマートフォンもない、おもちゃもなくとも、私たちは生きる楽しさを知っているのだと。以上が私がこの写真を選定した理由です。(ペンネーム:ナバーじゅ吉田)


[武蔵野大学附属千代田高等学院 1年]