【6月20日 Xinhua News】中国上海市の上海交通大学医学院付属上海児童医学センターの新外来棟で17日、小児科の「AI(人工知能)医師」が勤務を開始した。

 医者にかかるにはこれまで、受診手続きをしてお金を払い、診療を待って一次診察、検査、二次診察、診断・処方に至るまでのプロセスを経なければならなかった。患者は何回も並ばなければならない上、数時間かかることも少なくない。AI医師の投入で、患者は受診時間を1時間以上短縮できるという。

 スマホアプリ「智能導診」を起動し、音声か文字で症状を入力すると、AI医師が診療案内や受診手続きをしてくれ、患者に最もふさわしい医師を推薦してくれる。さらに「診療前AI検査サービスを受ける」を選ぶと、AI医師が症状を詳しく聞き、必要な検査を推薦してくれる。臨床医師がリアルタイムでチェックし間違いがないと確認すると、検査リストが自動で生成される。

 同センターの徐桂霊(Xu Guiling)看護師長は「これまでは患者は受診手続きを終えた後、1時間以上並ばなければならなかった。ようやく医師と面会しても、症状についていくつか聞かれてすぐに検査に行くように言われ、そこでも待たされる。AI医師はディープラーニングを通じ、提案する検査を自動で生成できる。患者の並ぶ時間を減らし、検査漏れや過剰検査を回避できる」と指摘する。AI医師のアドバイスの正確率はすでに90%を超えたという。(c)Xinhua News/AFPBB News