絶対的貧困はなぜなくならないのか。今でも多くの人が、最低限の生存条件を欠く生活を強いられている。幼い子どもたちが、生きるために必死に働いている。
彼らをどう手助けをするべきか。援助とはとても難しいものだ。格差是正のために主権国家は、彼らに教育の機会を与え、最低限の知識を身につけさせ、将来の可能性を広げてあげるべきだと思う。経済格差は教育格差から生まれる。世界中で平等な教育機会が提供されるべきだ。


獨協大学 増永 梨奈 経済格差セクション

[講評] 羽場久美子(青山学院大学国際政治経済学部教授)
まだ小学校の低学年のような男の子たちが、ハンマーで金属を打ったりノミで削ったりして仕事をしている。彼らが学校に行かず一心不乱に働いて得たお金は1日100円から200円に満たない。それが家族の生活費になる。学校に行けないことで、彼らの貧困と無知は、次の世代にも再生産される。こうした負の循環を終わらせなければならないことを深く感じさせる、貴重な1枚である。
選者の目も厳しく、温かい。「経済格差は教育格差から生まれる。世界中で平等な教育機会が提供されるべきだ」その通りだ。そしてそれとは全く逆の現実がある。これを先進国と新興国が手を携えて、変えていかねばならない。
このほかに、スラムで暮らすストリートチュルドレンの写真も心を打つ優れた写真であり、優れた選者のコメントであった。