私がこの写真を選んだ理由は、1枚の写真の中に現実を訴える強いメッセージ性を感じたからだ。階段を下る2人と階段の下で昼寝をする労働者を分けるものは何なのであろうか。同じ国で暮らしているのにも関わらず、なぜこのような格差がうまれるのであろうか。この写真は1998年に撮影されたものであるが、現在もなお中国国内における格差は激しい。急成長を遂げている一方で、その恩恵を享受できていない人が多く存在するのが現状である。そして、中国だけでなく、日本をはじめとする多くの先進国が国内格差に悩まされている。AI化や移民の流入などのグローバル化による労働需要の減少が懸念されている今、富の再配分や安全保障制度についての国家の役割を再検討する必要がある。

明治大学 鍵広 那奈 経済格差セクション