マニラのスラム街で暮らすストリートチルドレンの様子である。彼らは毎日仕事をし学校にも行けず、災害や感染症の恐怖と隣り合わせの生活をしている。フィリピンの著しい経済発展の恩恵を上位層が享受する一方、貧困層は依然として過酷な生活を強いられているということを改めて認識できる写真である。人は生まれる国や親を選べない。偶然日本に生まれた私たちは安全な生活を送り、偶然貧しい地域に生まれた彼らはそれだけでこれほどにも違う人生を送ることになる。特に子供の生活はそのような“与えられた条件”に左右されてしまう。新興国は近年の急速な発展ばかりに目が向けられがちだが、昔のまま成長から取り残されている貧困層がいるという現状を忘れてはならない。そして彼らだけで貧困からの抜け出すのは難しく、それを支援することこそ、偶然豊かな国に生まれた者たちの使命なのではないだろうか。

明治大学 山口 紗羅 経済格差セクション