【6月17日 AFP】第87回ルマン24時間耐久レース(Le Mans 24 Hour Race 2019)は16日、仏ルマン(Le Mans)のサルト・サーキット(Circuit de la Sarthe)で決勝のフィニッシュを迎え、385周を周回した中嶋一貴(Kazuki Nakajima)/セバスチャン・ブエミ(Sebastien Buemi)/フェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)のトヨタ・ガズーレーシング(Toyota Gazoo Racing)8号車が2年連続の優勝を飾った。

 フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)総合優勝2回の実績を持つアロンソは、「幸運な」大会連覇を喜んでいる。トヨタ8号車は中嶋がハンドルを握った最終盤、7号車から1周遅れた2位を走っていたが、7号車にパンクが発生した間にトップを奪取。そのまま25万人以上の熱烈なモータースポーツファンの前でフィニッシュした。

 一方、ポールポジションから出たマイク・コンウェイ(Mike Conway)/小林可夢偉(Kamui Kobayashi)/ホセ・マリア・ロペス(Jose Maria Lopez)のトヨタ7号車は優勝を視界に捉えていたが、レース終了1時間前のアクシデントに泣き、8号車と17秒差の2位となった。

 アロンソは「運にも恵まれ、僕らにトロフィーがめぐってきた。頂戴するよ。だってモータースポーツはこういうものだからね。来年は彼らが勝ってくれたらうれしい」とコメントした。

 また、2016年大会で優勝確実と思われた最終周に突如マシンがパワーを失い、タイトルを逃した経験を持つブエミは「7号車にとっては不運だった。僕らも2016年のラストラップのことがあったから、彼らの悔しさは想像がつく。きっと最悪の気分だろう」と思いやった。

 とはいえ、トヨタはこれで2年連続となるルマンのワンツーフィニッシュを達成。また、先月すでにFIA世界耐久選手権(WEC)のマニュファクチャラーズ選手権を制しているチームに続き、アロンソ、ブエミ、中嶋はドライバーズ選手権のタイトルも手に入れた。

 2台に大きく水をあけられた3位には、ビタリー・ペトロフ(Vitaly Petrov)、ミカエル・アレシン (Mikhail Aleshin)、ストフェル・バンドーン(Stoffel Vandoorne)のSMPレーシング(SMP Racing)が入った。(c)AFP