【6月16日 AFP】ボクシング、元世界ヘビー級王者のタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)が15日、米ラスベガス(Las Vegas)のMGMグランド・ガーデン・アリーナ(MGM Grand Garden Arena)で同級12回戦に臨み、ドイツのトム・シュワルツ(Tom Schwarz)を2回TKOで下した。

【特集】写真で振り返る海外ボクサーのビフォーアフター

 自身のラスベガスデビュー戦で、派手なショーを披露することに意欲を燃やしていたフューリーは、見事な技術でシュワルツを圧倒した。

 初回から鋭い左ジャブで相手をよろめかせ、シュワルツの顔を赤く腫れさせて優位に立つと、2回にはスタンスをサウスポーに切り替えて経験の浅いシュワルツを幻惑。再び相手を何度もとらえ、軽快な左右のコンビネーションでシュワルツからダウンを奪った。その後も鼻血を出しながらコーナーへ追い詰められたシュワルツにフューリーが一方的に連打を浴びせたため、レフェリーも試合を止めるしかなかった。

 この勝利でフューリーは戦績を28勝0敗1分(20KO)に伸ばし、無敗のWBC王者デオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)との再戦を求める声も再び高まるとみられる。

 両者は2018年12月にロサンゼルスで激闘を繰り広げ、特にフューリーが12回にダウンを喫しながら立ち上がって引き分けに持ち込んだことは大きな話題を呼んだ。

 シュワルツ戦後のフューリーは、陣営として9月下旬、あるいは10月上旬にもう1戦を挟んでから、2020年の早い時期にワイルダーとの再戦に臨むことを検討していると明かした。

 フューリーは「次は何かって? 来年、俺たちはデオンテイ・ワイルダーの持つあの緑のベルトを取りにいく」とコメントしている。(c)AFP