【6月16日 AFP】サウジアラビア軍は15日、同国南部アブハ(Abha)の空港を標的としたイエメンの反政府武装組織フーシ派(Huthi)の無人機(ドローン)を迎撃した。イエメン内戦に軍事介入するサウジ主導の連合軍が、国営サウジ通信(SPA)を通じて発表した。無人機は撃墜され、死傷者や建物被害などの報告はないという。

 連合軍によれば、14日にもアブハ空港と近郊のハミースムシャイト(Khamis Mushait)でフーシ派の無人機5機による攻撃があった。ハミースムシャイトには連合軍が空爆の拠点としている空軍基地がある。

 一方、イランの支援を受けるフーシ派も傘下のテレビ局アルマシラ(Al-Masirah)を通じて、サウジ南部のアブハ空港とイエメン国境に近いジザン(Jizan)の空港を無人機で攻撃したとする声明を発表した。アブハ空港の燃料施設とジザン空港の無人機遠隔操縦室を標的としたものだという。さらにフーシ派はサウジアラビアに対し、イエメン空爆に対する報復として「苦痛の日々」が待ち受けていると警告した。
  
 イエメンでは2015年3月に始まったサウジ主導の連合軍による空爆で、民間人に多大な死者が出ている。フーシ派は連合軍の空港を標的に攻撃を実施することは妥当だとして、先月末からミサイルと無人機による越境攻撃を強化。今月12日にはアブハ空港をミサイルで攻撃して民間人26人を負傷させ、連合軍側が「容赦ない措置をとる」と宣言していた。(c)AFP