【6月14日 AFP】中東のオマーン湾(Gulf of Oman)でタンカーが攻撃を受けたとされる問題で、タンカーを運航する海運会社「国華産業(Kokuka Sangyo)」の堅田豊(Yutaka Katada)社長は14日、2回目の攻撃を受ける前に船員らが「飛来物」を目撃していたことを明らかにした。

 堅田社長は記者会見で「乗組員が飛来物でやられたと言っている」「目視もしている」と説明。「何かしらが飛んできたようだと、それで爆発が」起きて「船体に穴が開いた」という報告があったと述べた。

 さらに、船体の損傷位置は水面より上だと指摘。「魚雷だと水面下にしかいかないので、それは誤報だと思う」との見方を示した。

 堅田氏は13日の会見で、メタノールを積んだタンカー「コクカ・カレイジャス(Kokuka Courageous)」について、2回攻撃を受けたようだと話していた。1回目の攻撃がどのようなものだったかに関しては、14日の会見でも「わからない」と述べた。

 堅田氏によると、最初の攻撃では火災が起きたものの、大きな損傷には至らなかった。船員は既に避難しており、1人が軽傷を負ったという。

「コクカ・カレイジャス」が攻撃を受けたのとほぼ同時に、別のタンカーも攻撃を受けていた。これについてノルウェーの海運当局が、同船はノルウェー船籍の「フロント・アルタイル(Front Altair)」で、3度の爆発があったとしている。

 一連の攻撃に関する犯行声明は出ていない。米国はイランが関与していると断定しているが、イラン側はこれを否定している。(c)AFP