【6月14日 AFP】18-19NBAファイナル(7回戦制)は13日、カリフォルニア州オークランド(Oakland)で第6戦が行われ、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)が114-110で前年王者のゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)に勝利し、シリーズ成績4勝2敗で初優勝を飾った。

 カイル・ローリー(Kyle Lowry)とパスカル・シアカム(Pascal Siakam)が26得点ずつをマークし、カウィ・レナード(Kawhi Leonard)とベンチスタートのフレッド・バンブリート(Fred VanVleet)が22ポイントを記録したラプターズは、米国外を本拠地とするチームでは初めてNBA王者に輝いた。

 ファイナルの最優秀選手(MVP)にはレナードが選ばれ、サンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)に所属していた2014年以来2度目の受賞となった。

 去年の夏にトレードでラプターズに加入したレナードは、「昨夏はさまざまなことを体験していた。ただ必死に努力し続け、NBAで優勝すると心に決めた」「これがバスケをプレーする理由。必死に努力しているのはこのためだ。すべてが報われてうれしい」と語った。

 カナダのチームが米国のメジャースポーツで優勝するのは、米大リーグ(MLB)のワールドシリーズを制した1993年のトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)以来となる。

 一方のウォリアーズは、クレイ・トンプソン(Klay Thompson)が30得点を挙げるなど活躍し、チームは一時リードしていた。しかし、トンプソンは第3クオーターの終盤で着地に失敗し、左膝を負傷した。

 負傷者が続出しているウォリアーズは、ファイナルで2度のMVPに輝いているケビン・デュラント(Kevin Durant)がすでに離脱。1か月間チームを離れていたデュラントは10日に行われた同シリーズの第5戦で復帰を果たすも、この試合で右アキレス腱(けん)を断裂した。

 ウォリアーズではほかに、アンドレ・イグダーラ(Andre Iguodala)が22得点、ステフェン・カリー(Stephen Curry)が21得点をマークし、ドレイモンド・グリーン(Draymond Green)は11得点19リバウンド13アシストを記録した。

 110-111で迎えた試合終了間際、ウォリアーズはカリーが逆転の3ポイントシュートを狙うもこれが外れると、最後はレナードに3本のフリースローを決められ、試合が決した。

 ウォリアーズは来季から10億ドル(約1080億円)をかけて建設したサンフランシスコの新アリーナを本拠地にする予定で、1971年から使用してきたオラクル・アリーナ(Oracle Arena)でのラストゲームを勝利で飾ることができなかった。

 ラプターズが敵地で勝利したことにより、ファイナルでは初めてロードチームが5連勝を飾ることになった。(c)AFP/Jim SLATER