【6月13日 AFP】英国南部ウィンチェスター(Winchester)の刑事法院は12日、サッカークラブのユースチームに所属する若手選手に、25年にわたって性的虐待を働いた罪に問われていたボブ・ヒギンズ(Bob Higgins)被告(66)に対し、禁錮24年の判決を言い渡した。

 イングランド・プレミアリーグのサウサンプトン(Southampton FC)や、下部リーグのピーターバラ・ユナイテッド(Peterborough United)のユースチームでコーチを務めていたヒギンズ被告は先月、1971年から1996年にかけて10代の少年24人に数十件の性的虐待を加えたとして、有罪判決が下されていた。

 審理では、ヒギンズ被告が性的欲求を満たすため、将来がある若手選手に対して自身の権力を乱用していたことが明らかになった。

 英国のサッカークラブでは2016年、少年への性的虐待がまん延していたことが発覚し、そうした事態に対応するため相談窓口が開設された。ヒギンズ被告に対する警察の捜査も、この窓口からの報告を受けて始まった。

 ヒギンズ被告は先月、練習後のマッサージの場や自宅、愛車の中で少年の体を無理やり触ったとして有罪判決が下されていた。

 数人の被害者は、逆らうことでサッカー選手としてのキャリアが終わってしまうのではないかと恐れたため、ヒギンズ被告を訴えられなかったと話している。

 ヒギンズ被告は昨年行われた別の裁判でも、当時サウサンプトンのジュニアチームに所属していたグレッグ・ルウェリン(Greg Llewellyn)氏に性的暴行を加えたとして、有罪判決を受けていた。(c)AFP