【6月13日 AFP】ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前英外相は12日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)に関し、離脱後の関係についてEU側と協定を結ばないままブレグジットを実行する、いわゆる「合意なき離脱」はあくまで「最後の手段」だと述べ、EU離脱をめぐり分断の深まった国内をまとめることを公約した。

 テリーザ・メイ(Theresa May)英首相はEU離脱を2回延期した末に与党・保守党党首の座を追われ、今後首相を辞任することが決まっており、ジョンソン氏は、後継候補10人の本命に挙がっている。

 ジョンソン氏はこの日ロンドンで集会を開き、メイ首相の後継を決める保守党党首選挙に向けた活動を開始。居並ぶ党重鎮らを前に、離脱はEU側と合意した最新の期限である10月31日までに実行しなければならないと強調した。

 だが同氏は、協定がないまま離脱する必要があるのなら、英国はそれに備えなければならないとしつつ、これは「最後の手段であり、誰も望まない事態だ」と発言。以前よりも表現を軟化させた。

 同氏は、新政権は「新たな楽観主義」と「前進することへの強い信念」によって、妥協点を見いだす方策を見つけることができると述べたが、詳細は語らなかった。(c)AFP/Dmitry ZAKS