【6月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権がサウジアラビアなどアラブ地域の同盟諸国に対する武器売却を、イランの脅威を理由に議会承認を迂回(うかい)して実施すると表明したことに対し、米共和・民主両党の下院議員は12日、これを阻止する決議案を提出した。

 81億ドル(約8800億円)相当の武器売却を阻止するために、1週間前には上院でも超党派の決議案提出が表明されていた。

 トランプ政権は先月、イランの脅威による非常事態にあるとして議会の承認なしに、サウジ、アラブ首相国連邦(UAE)、ヨルダンに対し、武器弾薬や航空機、設備維持管理、その他の軍事物資を売却すると表明し、議会の怒りを買った。

 ホワイトハウス(White House)は、武器移転22件について所定の議会の審査・承認を回避する措置を取る主な理由は増大するイランの脅威であり、もしも議会に武器売却を凍結されれば、アラブの同盟諸国の作戦遂行能力に影響が及びかねないと述べた。

 しかし、米国を拠点にサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)を批判する執筆活動を行っていたサウジ人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏がトルコでサウジ当局関係者らに殺害されたとされる事件から8か月経過した今も、米議員らはサウジへの怒りを抱いている。

 トランプ氏に忠実な共和党員を含めて議員らは、悲惨な紛争が続くイエメンで、サウジ主導の連合軍が米国の提供する武器を使って民間人を殺害するのではないかと懸念している。(c)AFP