【6月13日 AFP】イエメンのイスラム教シーア派(Shiite)系の反政府武装組織フーシ派(Huthi)が12日、サウジアラビア南西部アブハ(Abha)の空港を巡航ミサイルで攻撃し、民間人26人が負傷した。フーシ派と戦うサウジ主導の連合軍はこの攻撃に対し、「断固たる措置」を取ると宣言した。

 連合軍は2015年3月以降、フーシ派を標的とした空爆を続け、民間人の死者も多数出してきた。一方、フーシ派はここ数週間、ミサイルとドローンによる国境を越えた攻撃を激化させてきた。

 12日にミサイルが撃ち込まれたのは、山岳リゾートとして知られるアブハの民間空港。アブハは、首都リヤドやジッダ(Jeddah)の 焼けつくような暑さを逃れようとするサウジ人に人気の避暑地となっている。

 空港の到着ロビーが被弾したことで運航スケジュールは乱れたが、数時間後に平常運航に戻った。

 連合軍のトゥルキ・マリキ(Turki al-Maliki)報道官は、負傷者には少なくともインド人1人、イエメン人1人を含む女性3人と、サウジ人の子ども2人が含まれていたと明らかにし、今回の攻撃は民間人を狙った「テロ攻撃」で、「戦争犯罪」とみなすこともできるだろうと述べた。

 アラブ首長国連邦(UAE)とイエメンはこの攻撃を非難。イエメンのムアンマル・イリヤニ(Muammar al-Iryani)情報相は、この攻撃は「イランの専門家の監督下」で実施されたとの見解を示した。サウジもこの攻撃にイランが関与していると批判した。(c)AFP