【6月12日 AFP】ロシア警察は11日、麻薬販売容疑で拘束された調査報道記者イワン・ゴルノフ(Ivan Golunov)氏に対する捜査打ち切りと自宅軟禁解除を表明した。世論の反発を受け、捜査当局が異例の譲歩を行った形。

 欧州連合(EU)加盟国のラトビアに本社を置く独立系ニュースサイト「メドゥーザ(Meduza)」に所属するゴルノフ記者は先週末、「大量」の麻薬販売を試みた疑いで逮捕され、自宅軟禁下に置かれていた。裁判で有罪となれば最高で禁錮20年の刑に処される可能性があったが、ゴルノフ記者の支持者らは逮捕容疑について、同記者の調査報道への応酬としてでっち上げられたものだと訴えていた。

 捜査打ち切りを発表したウラジーミル・コロコリツェフ(Vladimir Kolokoltsev)内相は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対し、首都モスクワの警察署長と、同市で麻薬取り締まりを指揮する高官を更迭する許可を求める意向を示した。

 ゴルノフ記者の逮捕に対しては、捜査機関の免責と汚職を示すものだとして国内外から批判が集まっていた。

 EUはこの予想外の発表を歓迎。欧州委員会(European Commission)の報道官は「良い結果」だと述べつつも、警察が拘束下のゴルノフ記者に暴行を加えたとの報道についての調査を要求した。

 過去数日間にわたって小規模なデモが行われていたモスクワでは、数千人の支持者による抗議集会が予定されていたが、捜査取り下げの発表を受け、ジャーナリストや活動家の間には喜びが広がった。

 映像は、解放されて捜査当局本部を去るゴルノフ氏。11日撮影。(c)AFP/Anna SMOLCHENKO