■ウイグル・イスラム文化の抹消を狙う中国政府

 礼拝所もまた、中国政府の厳しい取り締まりの対象となっている。AFPが取材したところ、数か所のモスクが公共の場にかわっていた。

 カシュガルの北にあるアルトゥシュ(Artux)を取材のために訪問しようとしたところ、警察官に止められた。この地域にあった大モスクや町の礼拝所も多数、取り壊されている。

 この地域から22キロほど離れた場所には、「再教育施設」とみられる巨大な建物がある。近隣の町からでも有刺鉄線が張り巡らされた塀と監視塔が見え、コンクリート製の建物が目を引いた。

 ホータンのモスクは解体されて庭園になり、コンクリートの歩道が敷かれ、木がまばらに植えられていた。町の外れにあるイマーム・アシム(Imam Asim)という古いモスクの跡地にあったのは、2枚の白い旗と燃えかす、がれきだけだった。

 ウイグル人は、こうしたモスクを「先祖の遺産」と考えていると、ウイグル人権プロジェクト(Uyghur Human Rights Project)のオメール・カナット(Omer Kanat)代表は言う。

「中国政府は、あらゆるものを消し去ろうとしている…漢人とは違うもの、この地域のウイグル文化、イスラム文化に属するすべてのものをだ」