【6月13日 Xinhua News】中国湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)でこのほど、中日協力プロジェクト「湖南省洞庭湖流域の農村水環境改善」の成果報告会が開かれた。3年にわたるプロジェクトは多くの成果を生み出し、湖の保全・再生モデルとして世界的にも有名な日本の琵琶湖の経験が湖南省へ効果的に導入された。「湖南モデル」はまもなく都市部から洞庭湖沿岸の農村へと広げられる。

 同プロジェクトは、中日政府間の基幹友好技術協力プロジェクトとして、日本の滋賀県琵琶湖環境部と淡海環境保全財団、中国の湖南省水資源研究・利用協力センターが共同で推進。日本の国際協力機構(JICA)への申請を経て、2016年11月に正式に実施された。

 中日双方は3年間のプロジェクト期間中、洞庭湖沿岸の農村の水環境問題に焦点を当てた活動を実施した。日本側は延べ25人の専門家を中国に派遣し、累計164日間現地に滞在した。中国側も4回の派遣で延べ24人の中堅技術スタッフが学習と交流のために訪日。管理方法と経験の継承、技術交流と環境教育の研修、水質検査設備の寄贈、環境保護教育カリキュラムの設計、環境保護教育の実践などの活動を行った。

 プロジェクトはまた、環境教育トレーナー研修を2度開催し、革新的な環境教育科学普及活動を実施。教員や技術人材、環境保護ボランティア延べ80人余りを育成し、小中学生延べ500人以上に環境保護教育を実施した。

 湖南省科学技術庁の朱皖(Zhu Wan)副庁長は、次の段階として、湖南省は中日政府間の基幹友好技術協力プロジェクトが生み出した豊富な経験を、湖南省の他の地域、さらには全国まで普及させていくと表明。湖南省と滋賀県の友好交流・協力を実務的に深めていくことで、互恵とウィンウィンを実現していく考えを示した。(c)Xinhua News/AFPBB News