【6月8日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は7日、児童婚をした少年・青年についての初めての大々的な調査を行い、世界には推定1億1500万人の「子どもの花婿」がいると発表した。うち2300万人が15歳未満で結婚していたという。

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 82か国から集計したデータでは、少年・青年のときに結婚した割合が高いのは、サハラ以南のアフリカ地域や中南米、南アジア、東アジア、太平洋諸国であることが分かった。割合が最も高かったのは中央アフリカの28%で、19%のニカラグア、13%のマダガスカルが後に続いた。

 ユニセフのヘンリエッタ・フォア(Henrietta Fore)事務局長は、「結婚した少年たちは、準備が整う前に成人としての責任を負うことを余儀なくされている」と指摘。「早婚によって若いうちから父親となり、家族を養わなければならない圧力を受け、教育や就職の機会を途中で奪われてしまう」と述べている。

 しかし、世界的な児童婚の割合を男女差で見ると、女性が男性を大きく上回っている。

 20歳から24歳までの女性5人に1人が18歳の誕生日を迎える前に結婚しているが、同様の男性は30人に1人にとどまる。

 ユニセフは、子どものときに結婚した人は男女合わせて、世界中で7億6500万人に上ると推定している。(c)AFP