【6月18日 CNS】中国・雲南省(Yunnan)の名産「大理乳扇(Dali Rushan)」は、牛乳から作られる薄い板状の食品だ。大理州(Dali)洱源県(Eryuan)鄧川鎮(Dengchuan)産が上質であるとされ、少数民族である白族(ペー族)の人々が最も好んで食べる乳製品だ。記者は鄧川を訪れ、乳扇の作り方を取材した。

 趙振萍(Zhao Zhenping)さん(50)は、「乳扇」作り数十年の経験を持つ祖母から作り方を学んだ。趙さんは現在、1年を通して「乳扇」を作り続けている。閑散期には1日15キロの牛乳を使い、繁忙期になると毎日50キロを使用する。地元住民のほか、外からも評判を聞きつけて買いに来る人がいる。

「乳扇」はまず、鍋にカリンで作った酸液をひしゃくに半分ほど入れ、約70℃に熱し、新鮮な牛乳を鍋に入れる。酸と熱に反応した牛乳が凝固し始めた時に手早くかき混ぜると、糸状に固まってくる。この固まりを竹の箸で挟んで取り出し、手を使って固まりにこね上げる。両端を引っ張り、箸に巻き付け、特製の竹の棚で扇状に広げ、陰干しすれば「乳扇」が完成する。(c)CNS/JCM/AFPBB News