【6月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)は5日、第2次世界大戦(World War II)中に決行されたノルマンディー(Normandy)上陸作戦の開始日「Dデー(D-Day)」の75周年を記念する式典に出席し、作戦で命を落とした兵士らを退役軍人300人と共に追悼した。

 式典は英南部ポーツマス(Portsmouth)で開かれ、カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相、英国のテリーザ・メイ(Theresa May)首相ら、10人を超える首脳が出席。厳粛な雰囲気の中で兵士らが故郷に送った最後の手紙が朗読される一方、軽快な音楽に乗せたダンスが披露される場面もあった。

 作戦は英側からイギリス海峡(Channel)を越え、仏ノルマンディーの海岸に上陸する内容。水陸両用作戦としては史上最大で、初日で連合国側の兵士4400人が死亡した。首脳らは式典で順番に発言に立ち、作戦に参加した兵士らをたたえた。

 客席では涙を流す聴衆や、作戦に参加した退役軍人数人の姿が見られた。退役軍人らは全員が90歳を超える高齢だが、背筋を伸ばして最前列に座っていた。

 トランプ大統領は席上、Dデー当日にラジオ放送されたフランクリン・ルーズベルト(Franklin Roosevelt)米大統領(当時)の祈りを読み上げた。

 また、エリザベス女王(93)は「国全体を、自由世界全体を代表し、あなた方全員に申し上げる。ありがとう」と述べ、犠牲者を追悼した。

 トランプ大統領は式典終了後、国賓としての3日間の英国訪問を終えてアイルランドに向かい、同国のシャノン空港(Shannon Airport)でレオ・バラッカー(Leo Varadkar)首相と会談した。大統領は6日にフランス北部に出発し、フランス側で同日開かれるDデーの式典に各国首脳らと出席する。