【6月5日 AFP】英国を訪問中のドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、5日に放映された英テレビ局のインタビューで、チャールズ皇太子(Prince Charles)が気候変動対策に傾ける熱意に感銘を受け、自らも「未来の世代にとって良い」世界を望むと語った。

 トランプ氏は2016年の大統領選以降、環境規制を緩和させており、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」からの離脱も表明している。

 しかし民放ITVのインタビューでトランプ大統領は、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)でチャールズ皇太子との茶会に臨んだ際、会話の大半が気候変動の話題だったと明かし、皇太子の地球温暖化対策への取り組みに胸を打たれたと振り返った。

「15分間の会話の予定が、結局1時間半になった。しかもその間、ほぼずっと話されていたのは皇太子だった。皇太子は気候変動問題に本当に熱心で、素晴らしいと思う。私もそうありたいと思うし、良いと思う」とトランプ氏。

「チャールズ皇太子は、将来の世代にとって良い世界を望んでおられ、私もそれを望んでいる」と述べた。

 一方で、自身の環境政策運営に対する姿勢は崩さず、皇太子との会話の中で「どんな統計を見ても、米国の気候は最も健全なレベルにあり、しかもさらに良くなっている」と伝えたと明かした。

 とはいえ広く引用されている米調査会社ロジウムグループ(Rhodium Group)が1月に発表した報告書によると、米国の二酸化炭素(CO2)排出量は昨年3.4%増えており、これは過去8年間で最大の増加幅だったとされる。(c)AFP