【6月7日 Xinhua News】中国四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)で進められている軌道交通(地下鉄)18号線の掘削工事で2日、「全線貫通」が実現した。同線は設計時速140キロの軌道交通路線で、中国で現在建設されている中で最長の都市軌道交通路線でもある。

 同線は中心市街地と成都天府国際空港を結ぶ、同市の「東進」戦略に組み込まれる軌道交通の大動脈。同路線は成都南駅から、高新技術産業開発区、天府新区を経由し、竜泉山を抜けて成都天府国際空港に至る、市街地快速線と空港専用線が一体化した複合機能路線。

 同線は全長66.71キロで11駅が設置される。このプロジェクトは成都軌道交通集団と中国電力建設公司が共同で投資・建設を行うもので、中国国内で投資額最大の軌道交通官民連携(PPP)プロジェクトでもある。

 施工効率を高めるため、同線建設の最盛期には「巨大」シールドマシン18台の全線同時作業を行い、1カ月当たりの掘進距離は最大で452.5メートルを記録、シールドマシンによる掘進を800日続け「全線貫通」を実現した。

 同線が経由する竜泉山は国家森林公園で、プロジェクトでは汚水の三層式沈殿、固体廃棄物および汚染土壌の環境保護のための処理、粉じんオンライン監視・制御、スマート噴霧降じんなど多くの手法を採用し、またピーク時には環境保護作業スタッフ150人余りを特別に投入することで、施工が周辺環境を損なうことがないよう確実に保証している。

 これまでの計画に基づき、同線は2020年に成都天府国際空港の開港と同時に営業運行を開始する予定。(c)Xinhua News/AFPBB News