授業料は「プラごみ」で、インドの学校が画期的取り組み
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【6月5日 AFP】インド北東部アッサム(Assam)州の学校が、授業料無償化の条件として児童らにプラスチックごみを収集・持参させるというプラごみ問題に対する新たな取り組みを実施している。
州都ディスプール(Dispur)郊外にある学校「アクサル・フォーラム(Akshar Forum)」に通う児童・生徒110人は毎週、自宅とその周辺から最多で20個のプラごみを集めて、学校に持参しなければならない。
このプロジェクトを立ち上げたのは、パルミタ・シャルマ(Parmita Sarma)さんと米ニューヨーク出身の夫のマジン・ムフタル(Mazin Mukhtar)さん。シャルマさんは「アッサム州各地で、プラスチックの使用が横行している」とAFPに語った。
ムフタルさんによると、同校の授業料は昨年まで無料だったが、保護者らにリサイクル活動への参加を呼び掛けても耳を傾けてもらえなかったため、プラごみを「授業料」とする制度の導入を決めたという。
ムフタルさんは、「本校でわが子に無料で勉強させたければ、授業料としてプラスチックを持たせるよう(保護者に)伝えた」と語った。
児童らがプラごみを求めて家々を回ることで、地元のプラごみに対する意識も高まっている。
収集されたプラごみは、学校で有効活用される。児童らがペットボトルの中にポリ袋を詰めて「エコれんが」をつくり、それを使って新たな校舎や屋外トイレ、小道を建設している。
こうした作業を担当する子どもには、賃金も支払われる。これは子どもを地元の石切り場での労働から引き離し、教育を受けさせるという同校が掲げるもう一つの目標とも一致する。
ムフタル氏は、「わが校の保護者のほとんどは、子どもを学校に通わせる余裕がない」「困難だったが、保護者を動機づけることで、子どもを学校に呼び戻すことに成功した」と語った。(c)AFP/Anup Sharma