【6月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3日、エリザベス女王(Queen Elizabeth II、93)主催の豪華な晩さん会に出席し、国賓としての英国訪問を開始した。同大統領は席上、女王は「偉大な、偉大な女性」だとたたえた。

 英国がトランプ大統領を丁重にもてなす中、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)の舞踏室で晩さん会が華やかに催され、トランプ大統領夫妻や米政権高官らが英王族と共に出席。大統領と女王は席上、両国の絆をそれぞれ称賛した。

 トランプ大統領の訪英は、第2次世界大戦(World War II)でノルマンディー(Normandy)上陸作戦が決行された「Dデー(D-Day)」と欧州解放の75周年に合わせて行われたもの。

 同大統領は晩さん会で「われわれは両国が分かち合った勝利と遺産を誇り、われわれを今後長きにわたって結束させる共通の価値観を確認する。それは、自由、主権、民族自決、法の支配、そして全能の神から授かった権利の尊重だ」と述べた。

 さらに同大統領は、エリザベス女王を「偉大な、偉大な女性」とたたえ、「こうした計り知れない価値のある伝統を常に象徴」するとともに、英国の「尊厳、道義、愛国心」を体現してきたと続けた。

 一方、エリザベス女王は、英米は戦後、「ようやく手にした平和を守るために協力する国々」の国際機構を構築したと発言。両国は安全保障、共通の遺産、強固な文化的つながり、強固な経済関係によって結束していると述べた。

 しかし、こうした温かい雰囲気は英国中で共有されていたわけではなく、野党政治家らが晩さん会への出席を拒否したほか、4日には大衆抗議行動が計画されている。また、訪問開始に当たり、トランプ大統領とサディク・カーン(Sadiq Khan)ロンドン市長の間で非難の応酬があった。(c)AFP/Robin MILLARD, Jerome CARTILLIER