【6月4日 AFP】(更新、写真追加)反政府デモの末、今年4月にオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)前政権が軍のクーデターで倒れたスーダンで3日、暫定軍事評議会派の軍が文民政権への移行を求めて首都ハルツームの軍本部前で座り込みを続けるデモ隊を強制排除し、デモ参加者の少なくとも30人が死亡、数百人が負傷した。

 デモ隊に近い医師団が明らかにした。当初の死者は5人となっていた。医師団はツイッター(Twitter)に、平和的に抗議をしていた2人のデモ参加者が「軍事評議会の命令による発砲で死亡した」と投稿。

 さらにフェイスブック(Facebook)への投稿で「軍事評議会の銃弾により」さらに3人が死亡したと発表し、一連の事態を「虐殺」と表現した。また深刻な容体の人も多くいるという。

 昨年12月に始まった反政府デモを主導するスーダン専門職組合(Sudanese Professionals Association)は、「軍事評議会が力によって軍本部で座り込みを行うデモ隊を排除しようとしている」と指摘。

 また、座り込みが行われている現場近くに住む住人は「銃声が聞こえ、座り込みの現場から煙が上がるのが見えた」と証言しており、別の住民も警察官の姿をした部隊がデモ隊を排除しようとしていたと述べた。

 スーダン専門職組合は事態が「流血の惨事」に発展していると訴えており、軍事評議会を打倒するため「市民すべての抵抗」に参加するよう市民に呼び掛けている。(c)AFP