【6月3日 AFP】ドイツのキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と大連立政権を組んでいる社会民主党(SPD)のアンドレア・ナーレス(Andrea Nahles)党首(48)は2日、党首を辞任する意向を示した。

 四面楚歌(そか)にあるアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相の連立政権が崩壊する恐れも高まったが、メルケル首相は同日、ナーレス氏の党首辞任後もドイツ政府は引き続き仕事を推し進めていくと言明した。

 SPDが混乱に陥るなか、メルケル氏は自身が率いる中道右派のCDU・CSUと中道左派のSPDの不安定な連立は崩壊するのではないかという臆測を打ち消そうとしている。メルケル氏は報道声明で「政府としては、われわれは真摯(しんし)に重大な責任を持って、引き続き仕事に取り組んでいくと強調したい」と述べた。

 ナーレス氏の辞意表明は、1週間前に行われた欧州議会(European Parliament)選で、SPDが同党としては過去最悪の大敗を喫したことに対する厳しい批判を受けて発表された。SPDは4日に党首選を行う予定だが、今のところ立候補者はいない。(c)AFP/Hui Min NEO