■深い痕跡を残した6月4日

 それから30年、中国当局は天安門事件に関するネット上での投稿を定期的に削除し、デモ参加者を顕彰する取り組みに対しては処罰を繰り返している。

 今年4月、天安門事件当日の6月4日を記念するラベルが貼られた酒を宣伝・販売した罪で、成都を拠点とする活動家4人に対して懲役3年~3年6月の有罪判決が言い渡された。

 先の元学生運動家によると、中国政府にとって6月4日は、「決してあらわにできない傷痕」なのだという。

 この男性は天安門での抗議活動について、若い世代にとっては「遠く離れた」出来事と感じるかもしれないが、実際に経験した人には強烈な印象を残したと語る。

「現在どんな仕事をしていようとも、あるいはどんな展望を抱いていようとも、そして今もそれを話題にするかどうかにかかわらず」「私たち世代にとって、この出来事は心の中に深い痕跡を残した」 (c)AFP/Eva Xiao and Elizabeth Law