【6月2日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)決勝でトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)を退け、大会を制したリバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督が、過去6連敗中だったカップ戦決勝でついに勝利し、クラブ史上6回目の欧州王者のタイトルをもたらしたことについて、最高の夜だと話した。

 クロップ監督はこれまで、チャンピオンズリーグでは2018年とボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)時代の2013年に合計2回、さらに2016年のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)で1回、ドイツとイングランドの国内カップ戦で合計3回、決勝で涙をのんでいたが、その不名誉な記録に終止符を打った。

 監督はBTスポーツ(BT Sport)に対して「選手のためにも、家族のためにも本当にうれしく思う。チームが決勝に行くたび、いつもみんなに悲しい思いをさせてきたからね。他の誰よりも、彼らがこの優勝にふさわしい」と話した。

「もしかしたら、人生で最高の夜かもしれない」

 同じイングランド・プレミアリーグのトッテナムとの試合の出来自体はいまひとつだったが、チームは2005年以来14年ぶりの欧州王者に輝いた。クロップ監督は、明らかな疲労がある中でタイトルを勝ち取った選手たちのメンタリティーをたたえている。

「こんなチームを見たことがあるか? みんなタンクの燃料がもう残ってないのに、こうして戦ったんだ」「チームの成長という意味でも素晴らしいことだ。順調に前進していても、まわりからは『なら無冠なのはどうしてだ』といつも言われていたからね」

 ドイツでは、監督はトロフィーを獲得するとビールをあおるのが一般的だという。その伝統について問われたクロップ監督は、「普段なら、試合が終わって20分もたったら半分酔っぱらっているんだが、きょうはまだ水も飲んでないよ!」と言って笑い飛ばした。(c)AFP