【6月1日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が不法移民問題を理由にメキシコからの輸入品に関税を課すと予告したことに関し、メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は5月31日、同国は米国への不法移民流入を止めるため「自分たちの仕事をしている」と反論した。ロペスオブラドール氏は、米側が関税を課せば双方に不利益が生じると警告している。

 トランプ氏は30日夜、「不法入国問題に対策が取られるまで」、メキシコからの輸入品に関税を課すと警告。6月10日に5%の課税を開始した後、10月まで毎月5ポイントずつ税率を引き上げ、最高で25%とする意向を示した。この衝撃の予告を受け、外国為替市場ではメキシコ通貨ペソが急落した。

 ロペスオブラドール氏は31日午前7時(日本時間午後9時)の記者会見で改めて平静を求め、対話を呼び掛けた。

 輸出の80%を米国向けが占めるメキシコにとって、課税は大きな打撃。一方、トランプ氏が中国に仕掛けた貿易戦争が主因となり、米国の年初来の相手国別貿易規模でメキシコはトップに立っている。ロペスオブラドール氏は米側に対し、メキシコからの輸入品に課税すれば米国にも多大な損失が生じると指摘した。

 同氏は「われわれは慎重に行動しなければならない」と述べ、「対話を強く主張していく」と表明。マルセロ・エブラルド(Marcelo Ebrard)外相率いる交渉団をワシントンに派遣したことを明らかにした。

 メキシコのヘスス・セアデ(Jesus Seade)外務次官(北米担当)は30日、トランプ氏が課税を断行した場合、メキシコは「力強く」対応すると述べたが、ロペスオブラドール氏は報復の可能性には言及しなかった。

 だが、トランプ氏はその後のツイッター(Twitter)投稿で「メキシコは何十年も米国を利用してきた」と主張。メキシコへの圧力を強めている。(c)AFP