【5月30日 AFP】訪日中のマレーシアのマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)首相(93)は30日、都内で講演し、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)の製品を「可能な限り」使い続ける方針だと述べた。

 安全保障上の懸念と米国の購入禁止措置を受け、世界的に広がっているファーウェイ製品締め出しの動きに抵抗する発言だ。

 都内で開かれた国際会議「アジアの未来(Future of Asia)」でマハティール首相は、ファーウェイをめぐる安全保障上の懸念が複数あることは認識しているとしつつ、それらを理由にマレーシアが思いとどまることはないと主張。「確かに、スパイ行為はあるかもしれない。だが、具体的に何をマレーシアでスパイするというのか。われわれには何の秘密もない」と語った。

 その上で、ファーウェイには「マレーシア国内で行われている研究全体と比べて、はるかに大規模な」研究が可能だと指摘。「ゆえに、われわれは可能な限りファーウェイの技術を活用していく」と述べた。

 さらに「周知のとおり、マレーシアを侵略したい国があれば、通り抜けることが可能だ。われわれは抵抗しないだろう。なぜなら、それは時間の無駄だからだ」と続けた。(c)AFP