【5月30日 AFP】米ルイジアナ州議会は29日、胎児の心拍が確認できて以降の妊娠中絶を禁止する法案を可決した。米国では中絶を規制する州法の成立が相次いでおり、妊娠6週以降の中絶を禁止した州もある。

　一連の厳しい中絶規制法をめぐっては、反対派が訴訟を起こして施行阻止に動くとみられるが、賛成派は連邦最高裁まで争う構え。ドナルド・トランプ（Donald Trump）大統領が保守派の判事2人を指名し、連邦最高裁でリベラル派が少数派となっている中、女性の中絶の権利を認めた1973年の「ロー対ウェイド（Roe v. Wade）」最高裁判決を覆すのが狙いだ。

　母体の命に危険が及ぶ場合や、胎児に致命的な疾患がある場合は例外とするルイジアナ州の法案は、上院で賛成31、反対5で可決された後、下院でも賛成79、反対23で可決された。州知事は既に法案に署名する意向を示しており、成立する見通し。(c)AFP