【5月30日 AFP】パキスタン南部シンド(Sindh)州で29日、男がエイズウイルス(HIV)に感染した妻を殺害する事件が起きた。同州ではここ数週間で700人近くのHIV感染が判明し、住民の間でパニックが広がるとともに、同国の低い公共衛生基準が浮き彫りとなっている。

 警察によると、事件が起きたのはラルカナ(Larkana)市近郊の村。同市周辺はHIV集団感染の中心地で、過去1か月で数千人が検査を受けている。

 地元警察官によれば、殺害されたのは4人の子どもを持つ32歳の女性で、数日前に検査でHIV感染が判明し、夫から不倫を疑われていた。

 シンド州シカルプル(Shikarpur)のローシャン・アリ(Roshan Ali)警察官はAFPに「夫が今朝、縄で(被害者を)絞殺し、自宅外の木につるした」と説明。容疑者は身柄を拘束されたと述べた。

 シカルプル地区警察のサジド・サドザイ(Sajid Sadozai)署長は事件の発生を確認した上で、現在捜査が進行中であり、容疑者には殺人容疑が掛けられていると述べた。

 HIV集団感染が起きたラルカナ周辺の貧困地域では、住民の間で怒りと恐怖が広がっている。地元当局は集団感染について、汚染された注射器を使用した地元医師の過失または故意によるものだった可能性があるとしている。(c)AFP