【5月29日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2019)は28日、男子シングルス1回戦が行われ、40歳のイボ・カルロビッチ(Ivo Karlovic、クロアチア)と37歳のフェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez、スペイン)の大会史上最年長対決は、7-6(7-4)、7-5、6-7(7-9)、7-5でカルロビッチに軍配が上がった。

 身長211センチとツアーで最も背が高いカルロビッチにとって、この日は4月上旬以来の実戦だった。世界ランキング94位のカルロビッチは、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)とイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2019)では本戦の出場権を得られず、そのため米マイアミの自宅で家族との時間を過ごした。その間、ジムへ向かうのは夜の11時になってからで、毎晩5時間ほどしか睡眠時間を確保できなかったという。

「娘を学校へ送って行ってから、コートで打ち、家で休むという生活だった」「夜は家族が寝静まった11時近くにジムへ通った。夜中にね。夜もジムが開いていて良かったよ」

 カルロビッチは、2003年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)1回戦で、当時の世界2位で前回王者だったレイトン・ヒューイット(Lleyton Hewitt)氏から金星を挙げたことが、今もテニスキャリアで最高の思い出だと話している。2回戦で対戦するのは、ヒューイット氏と同じオーストラリア出身のジョーダン・トンプソン(Jordan Thompson)だ。

 2016年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)を最後に、四大大会(グランドスラム)の2週目には勝ち進めていないが、ツアー9勝目を挙げたり、グランドスラム16強に返り咲いたりするチャンスはまだあると信じている。

「そこを目指したい。そのために頑張っているが、簡単ではないのは分かっている。本当に難しい」「まわりは良い選手ばかりだが、それでも先のことは誰にも分からない。一生懸命に練習していると思うし、自分には経験と武器がある。だからどうなるかは分からない」

 この日のカルロビッチは、第3セットに2回マッチポイントをふいにしたが、それもあってエース35本とウィナー69本を記録し、1978年のケン・ローズウォール(Ken Rosewall)氏に次ぐ年長でグランドスラムの白星を挙げた。カルロビッチは「年長記録として残るのは大きなことだ。ほぼ丸2か月も実戦を離れていたから、勝利できて本当にうれしい」とコメントした。(c)AFP/Jed Court