【5月29日 AFP】現在開催中の全仏オープンテニス(French Open 2019)を「最悪」と評し、欠場しているニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)について、同胞のバーナード・トミック(Bernard Tomic)が28日、キリオスの発言に「賛成」と話した。

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 テニス界の問題児として知られるキリオスは、肘の負傷により全仏オープンを欠場しているが、その前にキリオスは「クレーコートなんてやめちまえ。誰がクレーを好むものか、あれは本当に最悪だ」などと発言していた。

 この意見に、同じくお騒がせ男のトミックが賛意を表している。素っ気ない記者会見で、トミックは「俺としてはあいつに賛成だ。すべての面でね」「ここは自分向きじゃない」と話した。

 この日のトミックは、テイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)に1-6、4-6、1-6のストレートで敗戦。第3セットはわずか20分、合計でも82分と今大会ここまでで最短の試合時間で敗れ、今季のトミックはまだシーズン3勝しか挙げられていない。

 目の前の全仏に対するやる気のなさは、最後のマッチポイントに凝縮されていて、その場面でトミックはサーブをセルフジャッジして自分が負けたものと早々に判断し、握手をしにネットへ向かっていた。トミックは「試合が終わったと思ったし、彼にポイントをあげたらいいと思ったんだ。まあいいさ。結局はやり直したのだから」と話した。

 それでも、過去に無気力プレーを批判され、母国のメディアから猛バッシングを受けた男は、この日は全力を尽くしたと断言している。

「もちろん(全力で)やったよ。だけどまあ、このサーフェスは自分に向いていない」「難しいって意味じゃない。自分のスタイルが、このサーフェス用にできたものじゃないってことだ。ここじゃどうやってもうまくいかない」「だけど今はやるべきことをやるだけだし、自分にとって大切なのは来月だ。それが目標だ」

 しかし来月が目標と言うが、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)まであまり時間がないにもかかわらず、トミックは次に出る大会を決めていないと話している。「正直言って、見当もつかない。ホテルへ戻って考えるよ。どこでプレーするかはまったく分からない」 (c)AFP/Dave JAMES